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ファイル名の付け方|日付・版数をそろえて「最終版」を増やさない

文字のない書類アイコンを映したパソコンと、色付きのタブがあるフォルダのイラスト。

最終版という名前のファイルが三つある。一つには修正、一つには最新版、もう一つには本当の最終と書いてある。仕事の結果を保存したはずなのに、担当者の決意を読み比べることになっている。

私は、新しい名前を考えたことより、次の人が同じ物を取り出せるかを聞きたい。本人が覚えている間だけ通用する整理なら、引き出しの中にしまったのと大して変わらない。画面の中に置いただけで、共有したことにはならないのである。

目次

ファイル名には何を入れるか

まずは内容・対象の日付・版数など、見分けるのに必要な要素と並べる順番をそろえる。一例は「20261020_定例会議_議事録_v01.docx」。この例の日付は会議の開催日と決め、作成日や更新日と混ぜない。要素を増やしすぎず、同じ種類の文書で試すとよい。

数字を先に置けば、それだけでよいわけではない。何の日なのかが人によって違えば、整然と並んだ誤解ができる。略称も、つけた本人には便利だろうが、初めて見る人に毎回説明していては短くした分を口で取り戻している。

巨人の末次利光は、牧野茂コーチが投内連係を教えた様子を振り返っている。球場で実践し、ミーティングで一つ一つのプレーを説明する。宿舎を出る直前まで勉強していたという。選手に合図の一覧を渡して、読んだことにして終わりではなかった。

ファイル名の決まりも、文章にしただけでは揃わない。実際の一つを一緒につけてみれば、日付の意味や省いてよい言葉がわかる。立派な規則を作る前に、一つの議事録を同じ名前で探せるようにしたらどうか。

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日付と版数はどうそろえるか

日付は「20261020」のように年・月・日の順と桁数をそろえ、版数も「v01」「v02」のように統一する方法がある。どの変更で版を上げるか、誰が管理するかも決める。これは命名例であり、既に共有先のルールがあるなら、そちらを先に確認する。

月を一桁で書いたり、二桁で書いたり、途中から年度を入れたりする。それぞれには理由があるのだろう。しかし、並べるたびに理由を聞かなければならないなら、一覧ではなく座談会である。

末次によれば、巨人では普段サードコーチャーの牧野がサインを出していたが、V9の後期には打者と走者がお互いに出すよう任されたという。末次は、戦い方が浸透し、信頼や成功体験があったことを背景として語っている。

任せるというのは、各自で合図の意味を発明してよいことではない。何が共通なのかが先にあったのである。ファイル名を自由にしたい人にも、まず他の人が見つけられるところを見せてもらいたい。自分だけが早く開けた記録を提出されても困る。

「最終版」が増えるときはどうするか

更新の順番は版数で、提出済み・承認済みなどの状態は別に見分けられるようにする。「v03」が作業中で「v02」が提出済みという場合もある。名前だけを承認の証拠にせず、共有場所や管理表、利用しているサービスの承認・履歴機能と合わせて、使う一つを確認する。

最終と名づけた翌日に修正が入る。それ自体は珍しくない。困るのは、最終という言葉を重ねることで、どれを使うかまで決まったつもりになることだ。最新版だから提出してよい、とは限らない。書き直しの途中が、提出済みの物より新しいのは当たり前である。

本当に使う物が決まったら、その場所を関係者でそろえる。古い版にも経緯や保存の必要があるかもしれないから、名前が紛らわしいという理由だけで消してはいけない。捨てる話と、取り違えない話を一度に片づけようとすると、後から確認する物までなくなる。

私は、名前に強い言葉を加えれば仕事が済むという考えが気に入らない。巨人で連係を一つずつ確かめていたのも、立派な戦法の名前を選手が言えるかを試すためではなかったはずだ。本当の最終と書く前に、本当に次の人へ渡せるのかを確かめてもらいたい。

共有ファイルの名前を変えるときの注意点は何か

使用環境の文字制限と、リンクや他の処理への影響を確かめる。Windowsでは「/」「:」など、通常のファイル名に使えない文字がある。共有中の物を一括で変える前に管理者や利用者と相談し、元へ戻せる記録を残して少数で試す。拡張子を書き換えることは、形式の変換にはならない。

日付を「2026/10/20」と書きたいと思っても、ファイル名では同じように使えるとは限らない。使える文字や長さは保存先によっても違う。短い名前を勧めるのは、どこでも同じ文字数までという意味ではなく、読む側も扱う側も困らないようにするためである。

日本語だから全部いけない、英語にすれば全部よい、という話でもない。共有する人と使う仕組みが扱えるかを確かめればよい。名前を変えてリンクや自動処理が動かなくなったのに、見た目は統一されましたと報告されても、それは整理の成績には入らない。

紙との二重管理そのものを見直す話は別にある。ここでは、残すことが決まっている文書を、次の人が取り違えないようにする。道具を替える前に、同じ名前で同じ物を指しているか。そこまで飛ばして新しい仕組みへ行く必要はない。

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まとめ

ファイル名は、内容・日付・版数など必要な要素と順番をそろえ、まず一種類の文書で試す。「新しい版」と「使ってよい版」は分けて確認する。共有中の名前を変えるときは、文字制限だけでなく、リンクや履歴、他の利用者への影響も確認したい。

牧野が一つ一つプレーを説明し、それが選手の間に浸透した。その過程を抜いて、任せても勝てる組織だけ欲しがっても仕方がない。決まりを残すなら、なぜその順にしたかも受け取ってほしい。

もっとも、番号が新しくなったからといって、古い決まりを教えた者まで一覧の下へ送ってよいとは私は思わない。ファイルは日付順でよい。しかし、それをつける人間まで、新しい順に並ぼうとするのは早いのである。

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この記事を書いた人

何事も、まず基本から。聞かれていないことにも、答えはある。

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