MENU

デスクの整理は何から始める?机の上と引き出しを散らかさない方法

ノートを広げる場所を空け、文具と書類を整理した木の机の水彩画

机を片付けたのに、仕事を始めると物が戻ってくる。ペンを出し、資料を広げ、置く場所がなくなったので別の資料の上へ重ねる。夕方には、朝の片付けをなかったことにするだけの仕事が済んでいる。

私は、机の上に何もなければ立派だとは思わない。何も出していないのか、何も始めていないのかは、写真では区別がつかない。使う場所と、戻す場所が決まっているか。見るなら、そこからである。

目次

デスクの整理は、どこから始めればよいか

まず、いま行う作業に必要な広さを空ける。机上の物を「作業中に使う」「別の場所で保管する」「返却・処分を確認する」に分け、使う物を戻す位置まで決める。時間が限られる日は、机の一角や引き出し一段からでよい。共有物や保存対象の書類を、自分だけの判断で処分しない。

空いた場所へ、さっそく収納箱を置く人がいる。それで物の住所は増えたが、資料を広げる場所は戻らない。整理に必要なのが箱だったのか、箱を置かずに済む場所だったのかを、買う前に分けたい。

巨人の吉田孝司は、新人のころ、雨が続いたため多摩川の合宿所の食堂にネットを張り、一軍の選手が打撃練習をしたと振り返っている。そこで長嶋茂雄のスイングの速さに驚いたという。

私は、場所の名前だけで仕事を決めないところを見ている。食堂であっても、何をする場にしたのかがあった。立派な執務机を買い、書類を置く場にしかしていない上司は、机のほうへ仕事を任せすぎている。

文具や引き出しの中は、どう配置するか

よく使う物は取り出しやすく戻しやすい位置に置き、予備は別にまとめる。浅い引き出しは必要に応じて仕切り、一つの場所へ違う用途の物を重ねない。利き手や作業内容に合わせて配置し、足元や機器の排気口、配線を圧迫する収納は避ける。

同じペンが何本も入っていても、使える一本がすぐ取れるとは限らない。予備の数と、使う一本の場所は別の話である。引き出しを開けてから選手選考が始まるようでは、毎回の仕事の前に監督が必要になる。

張本勲は、王貞治と似た形のバットを使いながら、グリップは平らにしていたと書いている。自分の手にしっくりきた形を、その後も特別に作ってもらったという。王の道具と同じに見えるところにも、同じにしなかった部分があった。

王と張本で違いがあるのに、会社では全員の机を同じにしたがる上司がいる。引き出しを開けたときに、自分が分かりやすいからだろう。使う者の手より、見回る者の目に合わせている。巨人のコーチが王の形だけを全員へ渡したら、教える仕事はずいぶん早く終わる。

広告

机の上にたまる書類は、どう分ければよいか

処理中、確認待ち、保管する物を混ぜず、案件名と次の行動が分かるように分ける。机上へ残す紙は必要な範囲に絞り、見出しを付けたホルダーなどで取り出せる状態にする。機密情報の保管・持ち出し・廃棄は職場のルールを優先し、古いという理由だけで捨てない。

確認待ちの紙を、見えない引き出しへ移しただけなら、片付いたのは机の上であって用件ではない。待っている相手と次に確かめる時点を残す必要がある。紙を動かす係と、仕事を進める係を、同じ机の中で別にしてはいけない。

吉田が食堂で見た長嶋の練習には、網を張ったあとに打つ者がいた。準備を整えたという報告だけで終わっていない。巨人の名前を付けた練習場でも、道具が整列した写真だけでは、誰のどの打ち方が変わったかまでは分からない。

書類を紙で残すか電子化するかは、ペーパーレスの使い分けで別に考える。私は、紙を画面へ移しただけで仕事が進んだとは数えない。確認待ちが画面の中へ引っ越したのなら、返事をする者のところにも引っ越しの連絡が要る。

片付けてもすぐ散らかるときは、何を変えるか

戻すたびに物をどかす、ふたを何重も開けるなど、片付ける手間が大きくないかを見直す。作業の区切りや終業時に、使った物を定位置へ戻し、翌日続ける仕事は再開する場所を残す。共用席では持ち運ぶ物をまとめ、次に使う人へ場所を空ける。散らかり方だけで人の能力や性格を決めつけない。

残す理由に迷う私物や思い出の品なら、捨てられない物の整理と分けて考えられる。毎日使う物まで、毎日残すかどうかの審査をする必要はない。よく使う一本のペンに、毎晩引退の相談をさせることはないのである。

張本が手になじんだ形を使い続けたという話を聞いても、形を変えない頑固さだけを取り出すのは早い。何が合ったかという本人の説明がある。昨日決めた収納だから変えない、と言う上司とは、変えない理由の中身が違う。

ただし、先輩が長く使ってきた配置には、変更の前に聞くことがある。若い者の提案は、前の配置で何ができなかったかから聞けばよいが、先輩の配置は、そこで何をしてきたかから聞く。両方へ同じ質問をしたから公平だとは、私は認めない。

広告

まとめ

デスクの整理は、一作業分の場所を空け、使う物と予備・保管物を分けるところから始められる。文具には戻しやすい定位置を、紙には用件と次の行動が分かる置き場所を用意する。片付けにくければ配置を見直し、保存対象や共有物は職場のルールに従う。

王と張本のグリップまで同じではなかった。机の配置も、それぞれの仕事が分かる者が決めればよい。ただ、若い者が自分の置き方を考えるなら、先に教わった置き方を一度は使って、どこが違ったかを説明してもらいたい。

先輩に同じ説明を求める必要はない。長くその場所へ戻してきたことが、すでに説明である。若い者の置き方は統一する。先輩の置き方は、統一する前から決まっていたのである。

関連記事

この記事を書いた人

何事も、まず基本から。聞かれていないことにも、答えはある。

目次