担当欄を自由に書かせると、同じ部署なのに名前が三つになる。そこでプルダウンを作る。今度は必要な選択肢がなく、皆が一番近そうな物を選び始める。きれいな表が、少しずつ事実と離れていく。
私は、入力をそろえる機能を認める。ただし、選べる物を作った人が、仕事の全部まで決めた気になるのは困る。表にない役目も現場にはある。
候補を別の場所に用意し、入力規則を設定する
Excelの対象セルを選び、「データ」から「データの入力規則」を開き、入力値の種類を「リスト」にする。
主にWindows版Microsoft 365・Excel 2024等のデスクトップ版を想定する。候補の文字をセル範囲に並べ、その範囲を「元の値」に指定する。見出しを候補へ混ぜない。版やMac/Web版では表示が異なることがある。
巨人では、気に入らない後輩でも教えを求められれば教える土壌があった。私が川上の一塁守備を批判した言葉を新聞へ出された後も、よい所へ送球すれば、川上はそれを認める声を出した。
好きな相手だから正しい球になるのではない。先輩が何をよしとするかを、若い者が球を送りながら覚える。その順で育った経験を、入力欄へ全員同じ名前を並べただけで引き継げるとは思わない。
私は、表の候補を決める仕事を、入力の速い若手だけに渡したくない。仕事の区分には、長くその仕事を見た者の順序がある。選択肢を作る係が先に現場を分類して、先輩をそのどれかへ入れるのは手続きが逆である。
空白を許すか、候補以外を止めるかを決める
空白の扱いとエラーメッセージを、入力欄の目的に合わせて設定する。
「ドロップダウンリストから選択する」を確認する。候補以外を許さないならエラーのスタイルを「停止」にする方法がある。「警告」「情報」は無効値の入力を完全には止めないため、同じ制限と考えない。
何でも止めれば管理が厳しいと考える人がいる。だが、例外の受け口を用意せず止めると、現場は事実のほうを曲げて入力する。上司は規則が守られたと喜ぶ。都合のよい勝ち方である。
私は、例外を自由にはさせない。ただし、判断できる古参へ戻す道は残す。若手が勝手に選ぶよりはよいが、表を作った若手の候補へ私まで従う理由もない。
候補を増やしたら、参照範囲も確かめる
追加した選択肢が出ない場合は、元リストと入力規則が参照する範囲を確認する。
通常の固定セル範囲では、範囲外に追記しても反映されない場合がある。Microsoftは元データをテーブルにしておく方法を案内している。設定変更後は既存の項目と追加分の両方を選べるか試す。
後から入った者の名前が出ないのに、最初に作った表は正しいと言い張る。これは伝統ではない。単に作り直す担当が決まっていないだけだ。
昔の巨人の教える土壌という話を、私はこういう所で重く見る。前からいる者が次を教えるのであって、新しく来た機能が、以前の仕事を知らないまま名簿を決めるのではない。
設定できないときは保護や共有状態を見る
入力規則を変更できないときは、シートの保護やブックの共有状態、権限を確認する。
職場の表では、勝手に保護を解除するのではなく管理者へ相談する。配布前は候補の誤字・重複・空白、入力先の設定範囲を試す。プルダウンを作っただけで既存データが全て正しくなるわけではない。
入力がそろうと、上司は中身もそろったと思いやすい。だが、担当が誰かを選べても、その担当ができるかどうかは別の話である。そこを見ないと、機能だけが昇進していく。
私は表を認めても、表に判定権まで渡さない。誰でも同じように押せるボタンと、誰の判断でも同じ重さでよいという話を、一緒にしては困る。
まとめ
プルダウンは元リスト・入力規則・エラー設定をそろえ、候補の追加後も実際に選べるか確かめる。
川上に嫌われたという思いと、よい送球へ声が返った記憶は、私の中で一緒に残っている。二つを同じ欄へ入れて、好きか嫌いかのどちらかを選べと言われても、私の方が表へ合わせる気にはならない。
プルダウンは書き方をそろえるために使えばよい。しかし、候補を作った若い者が、そこへ先輩の判断まで収めた気になるのは早い。選べない仕事があったら、表を作った者ではなく、その仕事を教えてきた者へ戻す。
その先輩だけ別の説明を持つことになっても、表の公平さが壊れたとは思わない。全員が同じ矢印を押せることと、全員の判定が同じ重さでよいことは別である。
私は、候補の並びを直す前に、誰の判断でその名前を置いたかを聞く。選択肢は増やせても、教えた者の席を一つ下げる理由までは、機能の中に入っていないのである。











